「リフォームが終わったのに、なんだか粉っぽい…」「中古マンションを買ってリフォームしたけれど、既存の部分の汚れが気になる」。こうした悩みは、清掃の「定義」と「範囲」を正しく理解することで解決できます。
リフォーム会社が言う「清掃」と、専門業者が行う「クリーニング」の違いを徹底解説します。
リフォーム×ハウスクリーニングはどこまで頼める?

「リフォーム後が汚い…」と感じる理由
リフォーム工事では、木材の切断による木粉(もくふん)や、石膏ボードの粉、接着剤の残りなどが大量に発生します。これらは非常に細かく、養生をしていても隙間から入り込み、巾木(はばき)の上やサッシの溝に蓄積します。
リフォーム後の引き渡し清掃は必要?
結論から言うと、「美装工事(工事後清掃)」は必須ですが、「ハウスクリーニング(生活汚れの除去)」は状況次第です。通常、リフォーム代金には最低限の清掃費用が含まれていますが、それは「工事で出たゴミを取り除く」レベルであることが多いのです。
美装工事とハウスクリーニングの違い|目的・範囲・品質の基本

| 項目 | 美装工事(竣工清掃) | ハウスクリーニング |
|---|---|---|
| 主な目的 | 工事の粉塵・接着剤・養生跡の除去 | 蓄積した生活汚れ(油・水垢・カビ)の除去 |
| 作業タイミング | リフォーム工事の最終段階 | 入居前、または退去後 |
| 主な対象 | リフォームした箇所とその周辺 | 部屋全体、設備内部(分解洗浄など) |
| 仕上がりの質 | 「新しくしたものを綺麗に見せる」 | 「古いものを新品に近づける」 |
リフォーム後の清掃・クリーニングの具体的な範囲

工事後に必ず出る粉塵対策(美装の基本)
拭き上げ
床、巾木、ドア枠、照明器具の傘などの埃取り。
サッシ・溝
工事の粉が溜まりやすい窓のレール清掃。
建具の調整
シール跡(接着剤)の除去。
水回りの徹底(ハウスクリーニングの領域)
リフォームしていない箇所のキッチンや浴室を「新品同様」にしたい場合は、ハウスクリーニングが必要です。
これから水回りのリフォームを検討される方は、清掃のタイミングだけでなく「工事に何日かかるか」というスケジュール把握も重要です。特にお風呂の改修を考えているなら「[マンション] ユニットバスリフォームの交換日数はどれくらい?」で、生活への影響をあらかじめ確認しておきましょう。
レンジフード
内部シロッコファンの分解洗浄。
浴室
鏡のウロコ取り、エプロン内部の清掃、カビ取り。
トイレ
尿石除去、ノズル清掃。
内装・設備のプラスアルファ
フローリング
ワックス掛け(最近のシートフローリングは不要なケースも多い)。
エアコン
内部のアルミフィン洗浄。工事中の粉を吸い込んでいる場合は必須です。
工事後のクリーニングで内部を綺麗にするのと併せて、トラブルの予兆がないかもチェックしておきましょう。もし冷房使用時に異変を感じたら「放置は危険!エアコン水漏れの見落とし5パターン」を参考に、内部の詰まりや不具合を早めに解消しておくのが安心です。
洗濯パン
排水口のヘドロ除去と除菌。
リフォームとハウスクリーニングのおすすめ手順

工事の質を維持しつつ、コストを抑えて快適に入居するための理想的なスケジュールは以下の通りです。
①リフォーム工事完了
全ての職人が撤収し、物理的な「造作」が終わった状態です。
②養生(保護シート)の撤去
床や壁を保護していたシートを剥がします。この際、シートの下に隠れていた粉塵が舞い上がるため、自力での掃除はこの段階ではまだ早すぎます。
③美装工事(リフォーム会社による仕上げ)
リフォーム会社が手配する「美装(竣工清掃)」を行います。建材の保護フィルム剥がしや、サッシのレールに詰まった工事粉の掻き出しなど、「工事由来の汚れ」をリセットし、建物本来の状態に戻す重要なプロセスです。
④施主検査(傷や汚れのチェック)
清掃が終わることで、初めて「隠れていた傷」や「塗装のムラ」が明確になります。汚れが残っていると不具合を見落とす原因になるため、美装直後の綺麗な状態でチェックするのが鉄則です。
⑤ハウスクリーニング(既存部分を綺麗にしたい場合のみ)
リフォームしていないエリア(古いキッチンや浴室など)の頑固な油汚れや水垢をプロが落とします。美装工事では落としきれない「生活汚れ」をターゲットにすることで、新旧の箇所が違和感なく馴染むようになります。
⑥引越し・入居
※特に中古物件を購入して部分リフォームを行う場合、「入居前にまず全体をハウスクリーニングしたい」と考えがちですが、それは二度手間になるリスクが高いです。壁紙の貼り替えや木工事では必ず細かな粉塵や接着剤の飛散が発生するため、クリーニングの恩恵を最大化するには「全ての工事工程が完了してから」の依頼が最も賢明です。
リフォーム後のハウスクリーニングは必要?依頼するメリット

必要になる条件
部分リフォームの場合
新しくした場所と、古い場所の「綺麗さの差」が目立つため、全体クリーニングが推奨されます。
長期間の工事
粉塵が家全体に回っている可能性が高い。
中古購入後
前の住人の生活臭や、隠れたカビをリセットしたい場合。
自力で掃除する場合の注意点
プロに頼まず自分でやる場合、以下のリスクに注意してください。
建材の損傷
強い洗剤を使いすぎて、新しいクロスや床を変色させてしまう。
粉塵の再拡散
掃除機で粉を吸いすぎると、排気から再び粉が舞い、フィルターが詰まる原因になります。
相場はいくら?クリーニング費用・料金の目安

一般的なハウスクリーニング(全体清掃)の目安価格です。
| 間取り | 空室清掃(入居前など) | 在宅清掃(生活中の場合) |
|---|---|---|
| 1R / 1LDK | 30,000円 〜 50,000円 | 40,000円 〜 70,000円 |
| 2LDK / 3DK | 50,000円 〜 70,000円 | 60,000円 〜 90,000円 |
| 3LDK / 4DK | 70,000円 〜 90,000円 | 80,000円 〜 120,000円 |
節約のコツ
水回りセットを活用
キッチン・風呂・トイレをまとめて依頼すると安くなります。
見積もりの内訳確認
リフォーム工事費の中に「竣工清掃」が含まれているか、それはどこまでの範囲かを担当者に確認しましょう。
まとめ
リフォーム会社が行う「美装(引き渡し清掃)」は、あくまで工事の跡片付けがメインです。もし「せっかくのリフォームだから、家中ピカピカの状態で入居したい」と考えるなら、別途専門のハウスクリーニングを依頼するのが最も確実です。
見積もりを比較する際は、単に金額だけでなく「レンジフードの分解は含むか」「ベランダや窓は入っているか」といった作業項目(チェックリスト)を確認することをお忘れなく。

